ゲームと量子力学

量子力学の不思議

量子力学には「観測者」という概念がある。
スリットを越えた光子はその向こうに存在するスクリーンのどこか1点に衝突するが、どこに衝突するかは観測するまで不定である。
これが量子力学の基本。
でも実際光子は光だから波であって、波の場合1点に衝突するなんて考え方はおかしい。
光はスリットを越えて、光の直進性に沿った扇形の拡散をしてスクリーンに到達するのが現代物理学の考え方。
でも実際、結果は1点なのである。
もしくは、量子がどこかに向かっているとして、それが右なのか左なのかは、観測するまで不定である。
それも現代物理学(古典物理学)ではあり得ないけど、実際、量子を観測するとベクトルが決まってしまう。

次元論では5次元軸を「可能性軸」と表現したが、それを用いて説明すれば、量子世界は5次元的概念を持っている。
もっと言えば、ミクロの世界では5次元である。

ゲームが量子的である所以

量子力学をゲームソフトという見地で見ると、上の難解な量子力学の説明が激しく納得できる説明に変わる。
ゲームソフトは販売されているDVDの状態では、スタートボタンを押してからエンディングスタッフロールを見るまでの間、様々な可能性を秘めている。
決められたルート、行程、手段など、スタートボタンを押した1秒後から、一人たりとも同じ進行をするユーザーは存在しない。
ところが、誰かがプレイをすると、そのユーザーにとってのルートは1つに決まってしまう。“今自分がプレイしてきた流れ”というルートである。

これは量子力学の「観測者」によって決まるという理論と同じである。
スクリーンのどこか1点に衝突するその場所はユーザーによって違うし、量子がどっちへ向かっているかもユーザーのプレイ次第。
でも、DVDに収められている「世界」は、その10万人の全プレイヤーの「観測」をもってしても全通りのルートの1%にも満たないのです。
そこがシーケンシャルな映画と違うところであり、ゲームが量子的である部分。

更に「仮想世界」へと応用してみる

さて、ここからが本題。
この「観測者」が、現実からDVD/BD中のプログラムを見ていて、量子世界がDVD/BDの中の世界であったとき、それは普通のゲーム。
ならば、この「観測者」がこの宇宙にいる俺だったり君だったりで、その量子世界が別宇宙そのものだったら?

その別宇宙は、俺や君が「観測」した瞬間に、命運が決まってしまう。
その世界の誕生から終焉まで全て、1つのシーケンシャルな行程によって決まってしまう。
量子力学ではその「誕生から終焉まで」の時間(光子で言うなら、光が発射されてからスクリーンに到達するまでの時間)をデコヒーレンス時間と言うが、
このデコヒーレンスな状態がビッグバンから消滅までの時間だとするならば、「観測者」は第三者的に外側から歴史を操作できる唯一の存在となる。

ということは、5次元的考え方で言えば、私が観測者となったラシェーラにとって、私の作用は絶対的にして全てであり、
君が観測者となったラシェーラにとって、君の作用は絶対的であり全てである。

外宇宙の存在は、観測されている宇宙にとっては絶対的な支配者である

シュレディンガーの猫にとって、観測者とは自分の生死を決定づける存在になる。
通常それは、猫はおろか観測者でさえも「観測」は出来ても「操作」は出来ない。
でもその観測者が銃で猫を殺せたら、それは100%「死」を観測するのか?
実際はそういう問題ではないのだけど、もしかしたら確率を変化させる事は出来るのかもしれない。

ラシェーラにとっての観測者が俺だったら、そしてラシェーラの民が量子力学を実用レベルで識っていたら、
恐らく俺こそが脅威であり、俺こそがこの世界最強の力を持つ存在であり、俺を自在に操る事こそが、この世界を支配することに繋がることを容易に想像するはず。

更にゲーム的にするならば、「この世界が観測されている」という事が判明した途端に、ラシェーラは大騒ぎだ。
なぜなら、「観測されていない」未来は不定であるが、「観測されてしまった」以上、既に1点に収束してしまったわけだから。
その収束した未来の位置を変えられるのは唯一俺だけであって、そんな俺を排除しようとするか、取り込もうとするか、権力者はどちらかだ。
早い話が、もし望まぬ方向に歴史が進んだら、観測者に頼むか脅迫するか、破壊するかして、観測者のPS3にリセットをかけてしまえばいい。
すると、観測は停止するか、少し巻戻るか、全部まき戻る。これってその世界にとってはすごいこと。
でも結局、到達点はそれ程ぶれないんだよね。観測者には意志があるから。

ドラクエのマルチエンドも量子的に見れば「重ね合わせ状態」でしかないわけです

という話をフツーに書くと、「ゲームって俺が電源OFFしたら世界消えるよね」というだけの話。
竜王に闇の世界を貰ったアレフガルドも、竜王を倒したアレフガルドも、量子力学的には重ね合わせによって同じ物。
すなわちドラゴンクエストというROMカートリッジでしかないわけさ。アレフガルドの住人にとってはたまったもんじゃないけど。
今までゲームではこういった事はタブー視されてきたけど、今作ってそのタブーがタブーではなくなる境界線にいる気がする。


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Last-modified: 2015-04-17 (金) 11:25:20 (769d)